先月HKSからリリースされた第二世代GT-R用新型タービンキット
「GTIII-RS」 1機での対応出力は350PSオーバーを誇り、純正エキマニが使用可能なタービンながら
ハイチューニングエンジンにも十分対応できるパッケージです。
特徴は、信頼性の高いMHI製のセンターハウジング、ボールベアリング式を凌ぐ
ピックアップの良さとハイレスポンスを可能にするメタルタイプの軸受、
そしてHKSオリジナルのブレード・ハウジングデザインなどなど。
そんな最新技術を投入したタービンを、早速デモカーBNR34でテストしてみました。
取付け作業でまず気になったのが、オイル・水ラインの処理。
センターカートリッジが三菱製になったことで、従来のレイアウトと異なるため
純正のラインを使用せず、キット内パーツにて引き直す必要があります。
しかし、ここはKansai流のこだわりで、純正ラインを使用できるようにパイプ形状を変更。
耐久性・整備性を高めるため、純正パイプを加工して純正風に仕上げました。
軽くナラシ運転後 セッティング作業に入り、まず気づかされたのは過給特性のスムーズさ。
前評判どおりこのタービンサイズでありがちなサージングは
まったく発生しないといっていい程のレベルに抑えられています。
通常、「サージが出ない=低速トルクの立ち上がりが悪い」となります。
しかしデモカーでのテストの結果、GTIII-RSにおいてはその図式は成り立たず
「サージを抑えながらスムーズに過給圧が立ち上がり、高回転域でも安定した風量を確保できる
高効率でバランスに優れたタービン」 だということが実証されました。
パワーチェックグラフの比較でも、従来モデルであるGT-RSを
ほぼ全域で出力向上を確認しています。
つまり、エンジンスペックと補機類の性能が許せば、コントローラブルなエンジン特性のまま
簡単に600PSオーバーを実現できる最先端テクノロジーを集約したタービンといえます。
ウエストゲート式でなく、純正置き換えツインターボでパワーを求める方におすすめです。
また今回のテストでは標準仕様のアクチュエーターを使用していましたが、
次回は強化タイプのアクチュエーターを組み合わせることで、ハイブースト時の安定性や
インターセプト回転数前後でどの程度トルクアップするか試してみる予定です。
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